アセット・アロケーションを決める5つの原則まとめ【ウォール街のランダム・ウォーカーより】
投資の名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」で紹介されているアセット・アロケーションの五つの基準を紹介します。
アセット・アロケーションとは、株式や債券、不動産などの資産ごとのバランスを取ることで、より高いリターンを得るための投資戦略のことです。
ポートフォリオとの違いは、個別具体的な銘柄に言及せずに、先進国株式や国内債券といった、大きな枠組みで考えるということ。
このアセット・アロケーションをどのように設計するかによって、将来得られるリターンと日々のリスクが大きく変わってきます。
そのため、長期投資する場合には、自分の目的にあったアセット・アロケーションを決めておかなければいけません。
そこでこの記事では、名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」で紹介されている五つの基準をお伝えしていきます。
これから投資を始める人や投資戦略の見直しをする人に、非常に役立つ基準でので、ぜひチェックしてみてくださいね。
アセット・アロケーションの五つの基準
リスクとリターンは正比例する
高いリターンを得る場合には、高いリスクも伴ってきます。
最近の、仮想通貨相場を見ていたら、わかりやすいですよね。
一夜にして、投資額が倍になったという人もいれば、半分以上も失ってしまった人も見かけます。
高いリターンを得たい気持ちは分かりますが、ノーリスクの投資など存在しないことを覚えておきましょう。
リスクは投資期間に依存する
投資をしていると、必ずリスクが付き纏ってきます。
ただ、何十年もの間、投資することになった場合は、リスクをかなり軽減することができます。
本書では、ここまではっきりと、リスクを減らすことができると断言しています。
投資期間が二五年以上で、配当を全額再投資し、次に述べるドル・コスト平均法に従って追加投資を続ければ、株式のリターンは安全な債券や預金保険の対象となる貯蓄よりも高いリターンが得られると考えて、まず間違いない。
そのため、投資期間を長くすることができる僕たちのような若い世代は、なるべく早いうちから株式比率の高い運用がオススメされています。
ドル・コスト平均法はリスクを効果的に軽減する
ドル・コスト平均法とは、一定の金額を長期間にわたって同じ投資対象に投資し続けることです。
このメリットは、投資したときに、すべてを高値で取得することがなくなること。
そして、平均投資単価を、平均株価よりも低くすることができるため、将来的に、高いリターンを上げられる可能性が高いのです。
投資したファンドを売却するタイミングで、株価が大暴落してしまったときは、損をする可能性があります。
ただ、基本的に株価は、下がってもまた上がってくるもの。
なので、長期間にわたってドル・コスト平均法を行なっていれば、高いリターンを得られる可能性が上がるのです。
リバランスによってリスクを減らしリターンを高める
リバランスは、非常に単純な投資のテクニックのことです。
例えば株式と債権に投下されている資金割合を、年齢やリスク選好、あるいはリスク許容度に最もふさわしい割合に微調整するだけ
投資を始めたばかりのときに、資産割合を決めたとしても、運用していると、その割合は変化します。
そこで、年に1度くらいのペースで、追加投資したり売却したりして、リバランスするのです。
このリバランスというテクニックによって、リターンを高め、リスクを減らすことができます。
なので、基本的には、放ったらかしの投資でもいいのですが、ごく稀にリバランスだけは必要な作業になってきます。
リスク選好とリスク許容度を区別する
個人的に、投資する上で最も大切なのが、リスクに対する考え方だと思っています。
なぜかというと、あなたの年齢や収入、家族構成や健康状態などによって、受け入れられるリスクが異なってくるからです。
一般的に、20代では投資期間を長くできるので、リスクを多くとっても問題ないでしょう。
しかし、人によっては、少し株価が動いただけで眠れなくなってしまったり、健康状態がすぐれずにお金が必要になる場合もあることでしょう。
このような場合には、リスクを多く取っていてはいけません。
こればかりは、あなた自身で決めなければいけないので、リスク選好とリスク許容度を、しっかり練ってから投資をしましょう。
まとめ
名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」で紹介されている五つの基準は、投資を行う上での、大原則です。
どのような投資をするにしても、あなたの資産を守るために、必要な考え方です。
ここにある5つのことを守っていれば、将来、高いリターンが期待できるので、早速、実践してみてくださいね。