【まとめ】令和2年度版「家計の金融行動に関する世論調査」からわかった意外なこと【金融広報中央委員会より】
金融広報中央委員会が実施している「家計の金融行動に関する世論調査」が興味深かったのでご紹介します。
この調査は、日本に住む20歳以上で2名以上の世帯を対象に、家計情報を集計しています。
つまり、みんなのお財布の中身が分かっちゃう調査ということです。
他人の家計情報を見たってどうしようもないかも知れないですが、なんとなく気になりますよね。
この記事では、一通り調査結果を見てみた僕が、気になったポイントを中心にお伝えしていきます。
みんなの金融資産の保有状況なども分かるので、興味ある方は、チェックしてみてください。
「家計の金融行動に関する世論調査」とは
調査の概要
この調査の目的は、各家庭の家計状況を把握して、金融知識を身につける大切さを広報するためです。
ただ、調査結果を一般の人に広く公開してくれているので、みんながどんな資産状況なのかを知ることもできちゃいます。
調査結果をみると、金融資産や負債の状況など、お金に関することが丸わかりです。
しかし、回答者数が2000世帯程度であることや、20代の回答数が25世帯しかないことなどは注意点。
それでも、年代別や収入別、居住地域別などのデータを見るのは、非常に興味深いです。
調査の結果
調査時期 | 令和2年8月7日(金)~9月15日(火) |
調査対象 | 全国8,000世帯 (世帯主が20歳以上でかつ世帯員が2名以上の世帯 |
回収率 | 25.7% |
調査対象世帯の抽出方法 | 層化二段無作為抽出法 |
調査方式 | 郵送調査 |
調査結果の概要 | 調査結果の一括ファイル |
集計データ | 単純集計データ 時系列データ(昭和38年~令和2年まで) 各種分類別データ(令和2年) 設問間クロス集計(令和2年) |
「家計の金融行動に関する世論調査」から分かったこと
金融資産保有額は、平均より中央値の方が低いことが多い
一番最初に気になるのは、やはり金融資産の保有額ではないでしょうか。
僕も、真っ先に、この数字に目がいきました。
全国平均の結果は、このとおり。
平均 | 中央値 |
1,436万円 | 650万円 |
平均と中央値の差がめちゃくちゃありますよね。
ということは、お金を持っている人は、本当にたくさんのお金を持っているということ。
平均を、ものすんごく押し上げているようです。
ちなみに、60代以上の金融資産保有額は、年収に関わらず500万円を超えていて、数字を引き上げています。
リスク資産を持っている人は、3割以下
株式や投資信託などのリスク資産を保有している割合も気になるところ。
全国平均結果は、このとおりです。
預貯金 | 個人年金保険 | 債券 | 株式 | 投資信託 |
97.1% | 28.9% | 4.6% | 25.5% | 17.4% |
僕の感覚としては、思ったよりも株式を保有している人が多い気がしています。
リアルな知り合いを見渡しても、株式を持っている人は、そんなにいないからです。
みんな、コッソリと保有しているんですかね。
大都市になるほど、リスク資産割合が増えていく
面白かったのが、大都市になればなるほど、株式や投資信託などのリスク資産割合が増えていくということ。
逆に、小都市になる程、預貯金割合が増えていきます。
この結果は、イメージ通りですが、目の当たりにすると、思うところがありましたね。
関東・中部は、リスク資産割合がやや多い
大きな地域という枠組みで見ると、関東と中部のみが、株式保有割合が30%を超えていました。
関東には、金融機関がたくさん集まっているため、中部には、トヨタ自動車があるためでしょうか。
他の地域と比べて、5%ほど上回っているので、理由を知りたいところです。
ちなみに、北海道、東北、九州は、以上に低くて、株式保有割合が15%程度以下となっています。
土地を持っている地主さんが多いからでしょうか。
収入が多い人ほど、リスク資産割合が増えていく
これも当たり前の結果ですが、基本的にどの年代でも、収入が増えるとリスク資産割合が増えていく傾向があります。
余裕資金があるからリスク資産を保有しているのか、リスク資産を保有しているから収入が上がっているのか。
理由は、わかりませんが、収入とリスク資産割合には、相関関係がありそうです。
「家計の金融行動に関する世論調査」まとめ
僕が気になったポイントを中心にお伝えしましたが、印象は、いかがでしょうか。
この調査では、業種別や持ち家別、世帯構成別などのデータも公表されています。
ざっと見ただけでも、意外な結果に出会うことができたので、僕は、とても面白かったです。
みんなの家計情報が気になっちゃったあなたも、ぜひチェックしてみてくださいね。